石原一級建築士事務所
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30年でダメになる家を建ててしまわないためには?

2014.12.17

日本の住宅の寿命はこんなに短い

「築30年の家」というと、どのような家をご想像されるでしょうか?

少なくとも、ピカピカと綺麗でどっしりと頑丈そうな家を思い浮かべるのは難いと思います。
それもそのはず、
国の試算によれば日本の家の平均寿命は25~30年ほど。

築30年の家というのは日本の家としては かなりご高齢なんです。

では、海外に目を向けてみるとどうでしょうか?
国土交通省がおもしろいデータを公開していたのでご紹介します。

滅失住宅

国土交通省:日本、アメリカ、イギリスの住宅寿命推計

ご覧のように日本の住宅は、推計27年で建て替えられており、

アメリカの家の寿命は66年、イギリスでは80年
にもなり、
日本の家の2.5倍以上長持ちします。

日本の家の寿命がいかに短いかお分かりいただけると思います。
日本の家も築30年になったからといって全く住めなくなってしまうわけではありませんが、
古い住宅になるほど耐震面で心配ですし、雨漏りや それに伴うカビの繁殖、
ハウスダストによるシックハウス等、古くなった家に住み続けるには相応のリスクが付きまといます。

では、なぜこんなに日本の家は寿命が短いのでしょうか?

もちろん様々な要因があります。
家族構成や暮らし方の変化により、まだ住めるのに建て替えを行っている事も多々あります。
しかし、決して見過ごすことができないのが、

家を内側から腐食させて住宅の寿命を大幅に縮めてしまう「内部結露」です。

気付かない内に家を腐らせる「内部結露」とは?

冬の朝方、窓ガラスが「結露」で曇っているのをご覧になったことがあるのではないでしょうか?

水蒸気を多く含んだ空気が冷やされると結露を起こしますが、
窓ガラスのように目に見えるところで起きる結露を「表面結露」といいます。

そして、問題は、壁の中や天井裏など、目に見えないところで起きる結露です。

これを「内部結露」といいます。

内部結露は、見えない所で進行しますから、知らぬ間に家を支えるのに重要な骨組みや土台などを腐らせてしまうことがあります。

まるで、虫歯が、いつの間にか歯の中を溶かして穴だらけにしてしてしまうかのように
内部結露は、住宅の骨組みを腐らせてしまうのです。

内部結露

内部結露により構造材が腐ってしまった住宅

腐った骨組みはシロアリの食害にあいやすく、地震にも弱くなってしまいます。

このように、家を内側からボソボソにしてしまう内部結露は、住宅にとっての天敵であり、
適切な防止策が必要な重要問題です。

内部結露はどうやって防ぐ?

では、内部結露はどうやって防止すればいいのでしょう?

内部結露には、2つの種類があります。
冬に起こる「冬型」と夏に起こる「夏型」で、それぞれ原因と対処法は異なります。

まず冬型の内部結露ですが、冬、外は寒く家の中は暖房されて暖かいため、

水蒸気は室内から気温の低い壁の中へと移動します。

移動した水蒸気は冷たい外側の壁に触れて冷やされ、壁の中で結露してしまうのです。

冬型の内部結露に対しては、室内側に気密シートを丁寧に貼り、
壁の中に水蒸気を侵入させないようにすることが最重要です。

しかし、一般的な住宅は「室内から壁内に水蒸気を入れない」という考え方がなく、
壁内に通気層を作るようにしてはいますが、常に内部結露の危険性を抱えている、と言えます。
ちなみに北海道のように断熱気密の考え方が進んでいる地域では、
ほぼ半分の住宅は内部結露の対策が出来てきています。

夏型の内部結露は、冬型とは逆で、気温も湿度も高い外から、
冷房によって冷やされた室内へと水蒸気が侵入してきます。
対処法としては、壁の中に空気が流れる通気層を作り、
侵入してきた水蒸気を速やかに外に排出してしまうのが効果的です。
また、湿度によっては室内側に水蒸気を逃がす素材を使うのも良いです。



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