石原一級建築士事務所
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損しない住宅価格の見極め方

2014.12.16

「坪単価」に御用心

坪単価

住宅の価格を考える際、目安にされることが多いのが「坪単価」です。
坪単価とは、文字どおり “1坪(タタミ2枚分)あたりの価格” のことですが、
この「坪単価」は注意が必要です。

というのも、坪単価は、
実際にかかる費用よりも安く表示されている場合が多い
からです。
購入しやすい価格に見せるためのハウスメーカーの手法です。

なぜ坪単価をあてにできないのか?

実際の住宅価格には、建物本体の価格の他に様々な附帯工事費や諸経費がかかります。
しかし、坪単価にどこまでの費用が含まれているかは、決まりが一切ない状況ですから、
坪単価をあてにしているとまともな判断ができません。

ほかにもこんな問題があります。

  • キッチンや風呂等、坪数に関わらず必要で、かつ、費用が大きなな設備があるため、
    建物全体の坪数が大きければ大きいほど、坪単価を低く見せることができる。
  • 設備の仕様をかなり低いグレードにして表面上の坪単価を安く見せる事ができる。
  • 坪数(面積)を施工面積にするのか、法定面積にするのかによっても、
    表面上の坪単価が大きく違ってくる。
    法定床面積には玄関やベランダ、地下室、吹き抜けなどは含まれませんが、
    施工床面積はそれら全てを含むため、全く同じ建物でも 施工床面積で算出したほうが
    坪単価は安くなる。
  • 地盤改良工事や配管工事等を含めずに表示して安く見せる事ができる。などなど

これらのカラクリでいくらでも見た目上の坪単価は操作できてしまうのです。

では、どのようにすれば目安や妥当性がわかるのか?

このように坪単価は、ほんの目安の目安にすぎません。
坪単価○○万円!と坪単価を謳っている場合には、逆に注意して見た方が良いともいえますね。

よって、坪単価にどこまでの工事が含まれているか、
何坪のプランの場合での坪単価か?
どんな仕様での坪単価か?
さらに「すぐに住める状態の家は、大体いくらかかるか?」
をしっかりと確認する事が大切です。

「坪単価ってあてにならない」とわかったとしても、
だからと言って何の目安も無くては困ってしまうと思います。

価格の妥当性も判断できませんよね。
そこで、住宅の価格をどう考えれば良いのかお話させていただきます。

住宅の価格の見方

住宅の価格=「本体価格」+「付帯工事費」+「諸経費」で表せます。

住宅会社によってこの区分は変わりますが、一つの区分として参考にしてみてください。

実際に住むことができる家の総額は、
「建物本体」の価格と「付帯工事費」の他、「税金や各種申請・手数料」などの諸経費を
すべて合計した価格となります。

では、具体的には どのようなものが含まれるのか詳しくご説明いたします。

本体価格
各住宅会社の標準仕様による“建物のみ”の価格。基礎や構造、システムキッチン、風呂、建物内の配管など、必要最低限の設備が付属します。仕上げ材や建材の変更などを行った場合、オプション料として別途料金が加算されます。

付帯工事費
付帯工事費とは、建物以外にかかる工事費です。
具体的には以下のようなものがあります。

1.地盤調査・地盤改良工事費
 敷地の地盤を調査し、軟弱地盤であれば杭打ち等の工事を行う費用。

2.外構工事費
 駐車場、物置、植木など、建物の外側の工事費。

3.電気・ガス・水道工事費
 敷地の外から建物までの引き込み工事費。
 ※オール電化の場合はガス工事は不要。
 ※水道はメーターから建物までの配管工事です。

4.冷暖房工事費
 エアコンなどの冷暖房機器の費用とその取り付け工事費。

5.カーテン工事費
 カーテンやブラインドなどの取り付け工事費。

6.アンテナ工事費
 TV、BS、CSアンテナの工事費。
 ※ブースター等を使用する場合は別途。
             
7.照明器具費
 追加する場合は別途費用がかかります。

8.仮設工事費
 工事中に使用する電気や水道代、足場を組む費用。

9.造作工事費
 家具を現場にて組み立て、加工して据付る工事費用。

10.その他の工事
 オプションにより別途行う工事、
 既存の建物の解体・撤去が必要な場合。

諸経費
1.設計費
 住宅を設計し、図面を制作する費用。

2.確認申請費
 役所に建築の確認申請を行うため、審査に必要な書類の作成費と役所での審査費用。

3.竣工検査費
 工事完了後の施工検査を行う費用。

4.その他の費用
 管理費や各種保険料、登録諸費用。

ご覧いただいたように建物本体の価格以外にも様々な費用がかかるわけですが、
これらの各項目を参考にしていただき、
価格に含まれる範囲、建物仕様(構造、断熱気密、素材等)、設備仕様等を総合的にご覧になり、
しっかりと建物を見比べて頂くことで損なく良い住宅を建てて頂くことができると思います。



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