2004年の中越地震の際、小千谷で撮影した写真で気になった
1枚の写真があります。
高床の新築住宅の基礎の上部にコンクリートの亀裂が生じている箇所が
おわかりになりますでしょうか?
アンカーボルトが引き抜かれ、割れています。
ここには、耐震壁が配置されいて、大きな力が働いたことを示しています。
今現在は当時より、ホールダン金物や、引き抜き防止金物が充実してきていますので、
しっかり構造計算をし正確に配置をしていくことが何よりも大切です。
次の写真は大きい建物の割には耐震壁が少なく、
部分的に大きな力が加わって破壊された例です。
そして、瓦の重量がそれを助長したものだと思われます。
和風の住宅は矩計の高さが、高くなってしまうことも気にかかります。
こちらの写真をご覧ください。
2007年の中越沖地震で撮った写真で地域は柏崎市です。
県内の大きなメーカーが建てた基礎です。
ベタ基礎なのですが、建物の中央でくの字に折れています。
家の中、基礎の中を見せてもらい、図面の拝見しました。
一見、悪そうには見えませんでしたが、鉄筋のピッチが気にかかりました。
やはり、木造でも構造計算が必要です。
しっかりとした裏付けがあれば安心して生活ができます。
次の写真は液状化が起こっている住宅の写真です。
柏崎市でも長岡市、小千谷市でも沢山の現場を見てきました。
建てる前の地質や地盤の確認の必要性を感じます。
私達は、「中越地震」「中越沖地震」と
続けて二度の大きな地震を経験しました。
時間が経ってしまうと、もうその怖さを忘れてしまいがちです。
目先の事案に目を奪われてしまいます。
大事な住まいの一丁目一番地をもう一度、考えてみましょう。