快適で健康的な暮らしのために欠かせない住宅の3つの要素は何だと思われますか?
その3つとは、1.断熱、2.気密、3.換気
です。
換気については、後でお伝えさせていただくとして、
ここでは、断熱と気密の重要性についてお話させていただきます。
断熱と気密の重要性
あなたは、部屋の隅の方へ行くと「足元が冷える」という経験をされたことはありませんか?
和室の隅や台所の窓際、北側部分などで
ヒンヤリとした空気の流れを感じられた事があるかもしれません。
下の写真をご覧ください。
一般的な住宅をサーモカメラで撮影した写真です。
一般的な在来工法の住宅は、床下の冷気が壁を通り抜け、壁際から室内に入り込むため
部屋の隅が温度が低くなり、青色になっていることがわかります。
一般的な住宅の構造は、すき間が多く、
冷たい外気が縦横無尽に壁の中や天井を動く造りになっているため、
残念ながら断熱材がほとんど効いていない状態なのです。
さらに、窓や壁自体の断熱性能不足も加わり、熱が次々と外へ逃げてしまう状態で、
部屋はなかなか暖まりません。部屋を暖めても、暖かいのは顔から上だけだったり、
いったん暖まっても暖房を消すとすぐに室内が冷え始めてしまいます。
一般的な住宅は下の図の状態です。
次に下の写真をご覧ください。
窓や壁の断熱性能を高めた上で断熱施工(気流止め)を行った住宅では、
部屋の隅にすき間風による温度低下は見られません。
しっかりと断熱材の効く施工をしたうえで壁と窓、基礎の断熱性能を高めることで
真冬でも暖房1台で家じゅう暖かく暮らすことができるのです。
長期優良住宅の断熱基準は、まったく不十分
では、一体どのくらいの断熱性能・気密性能があれば良いのでしょうか?
国土交通省(旧:建設省)が1999年に定めた「次世代省エネルギー基準」では、
長岡市はQ値(断熱性能値)が2.4以下、C値(気密性能値)が5以下とされています。
<長岡市の次世代省エネルギー基準(一般的な長期優良住宅の断熱基準)>
しかし残念ながら、この基準をクリアしただけでは
断熱気密の性能は全く不十分と言わざるをえません。
なぜなら、この程度の断熱性能では、ヒートショックのリスクや快適性を鑑みて建物全体を冷暖房すると
結果的に消費する燃料が従来のように部屋毎に冷暖房していたときの2倍近くに跳ね上がってしまう(下図参照)からです。
この次世代省エネルギー基準は、いわゆる「長期優良住宅」の断熱基準です。
つまり、長期優良住宅といっても断熱性能は全くの不十分なのです。
なぜ住宅業界の断熱化が進まない?
住宅業界では、「次世代省エネルギー基準を満たせばよい」と考えている所が多いです。
この「基準を満たせば良い」という考え方が残念でなりません。
現実には、先にお伝えしたとおり、次世代省エネルギー基準の住宅では、
快適には暮らせないばかりか、多くのお金とエネルギーを浪費してしまいます。
実際には、次世代省エネルギー基準の3倍以上の断熱性能が実現できていますし、
北海道のような極寒冷地、本州の一部では、断熱性能の良い家を建ちはじめています。
やれないのではなく住宅業界の圧力に負けた国の政策の怠慢という状況です。
平成25年になり、国はやっと2020年度までの省エネ基準の義務化を通達したわけですが、
この基準自体が低すぎるのですから、家を建てる建て主さんにとって残念な状況が続いています。
長岡で快適に暮らすために必要な断熱性能は?
では、どのくらいの断熱性能があれば良いのでしょうか?
長岡で快適で健康的に暮らすために必要な断熱・気密性能は、
最低でもQ値1.6以下、C値1.0以下です。
<長岡で快適な暮らしに必要な断熱性能の最低限の目安>
まだまだ充分ではありませんが、これが1つの目安です。
ちなみにこの数値は、北海道の次世代省エネルギー基準と同程度です。
この程度の断熱性能があれば、従来の冷暖房費と同じくらいで、
家じゅうを冷暖房できるようになります。
じょんのびの家の断熱性能
北海道と同程度の断熱性能では、家じゅうを暖房できたとしても経済的なメリットがありません。
そこで、じょんのびの家では、さらに断熱性能を高めた家を建てさせて頂いています。
当事務所が造る住宅「じょんのびの家」の断熱性能は、
Q値0.7 C値0.5 で北海道の次世代省エネ基準をもはるかに上回る建物です。
※ご要望があればさらに気密性能を高めることも可能です。
<じょんのびの家の断熱性能>
Q値1.0以下、C値0.5 程度の高い断熱・気密性能があれば、
次世代エネルギー基準を満たしただけの一般的な長期優良住宅と比べても、
暖房費を半分~1/5(※) にまで抑えることが出来ます。
つまり、暖房費用が従来の半分以下で、家じゅう全部が暖かい、
とても経済的で健康的、環境にも優しい家で暮らしていただけます。
(※敷地条件と日射量によって必要エネルギーは変わります)